狂犬病とは、ウイルスによって引き起こされる致死率の高い感染症です。この病気は、感染した動物の唾液を媒介として、噛まれることで人や動物に感染します。
狂犬病ウイルスは中枢神経系に侵入し、感染した個体の脳や脊髄を攻撃します。初期症状は発熱や頭痛、倦怠感などが見られます。病気が進行すると、興奮状態や恐怖心、嚥下障害などの神経症状が現れます。これにより、感染した動物は異常な行動を示し、咬傷や唾液を通じて他の動物や人に感染を広げます。
狂犬病は一旦症状が現れると治療が難しく、ほとんどが致命的な結末を迎えます。
日本では犬の狂犬病ワクチン接種は法律により義務づけられています。これは室内犬であっても例外なく接種が必要です。
犬の狂犬病ワクチンは、動物病院や自治体の集合接種でも接種可能です。
狂犬病予防の最も効果的な手段は、年に一回の狂犬病ワクチン接種です。
実際に、日本でも1945~1956年まで犬や人で狂犬病の発生が見られました。1950年に犬への狂犬病ワクチン接種が義務づけされてから、1957年以降、国内での狂犬病の発生は見られず、海外で犬に噛まれ帰国した人の発生にとどまっています。
しかし、狂犬病は世界中、特に日本に近いアジア圏の国々で発生しています。万が一、狂犬病が日本に持ち込まれた際、感染が拡がらないように、ワンちゃんと人が親密に安心して暮らすために、狂犬病ワクチンは必要なものなのです。
