Cardiology

循環器科の専科診療

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循環器科について

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循環器とは、血液を体内に循環させるための器官を表します。具体的には心臓、血管、リンパ管などです。循環器で扱う症例は心臓に関連するものが多く、病気の種類によっては命にも関わるものです。また、心臓の障害の大部分は外科手術を施さない限り元に戻らないものであるため、お薬を服用しながらうまく付き合っていく必要があります。
近年は犬や猫の長寿命化により循環器疾患を診ることも少なくありません。どの病気にも言えますが、言葉を話せない動物たちに私たちができることが早期発見・早期治療です。ちょっとした変化に気づいた場合でもお気軽に当院へご相談ください。

よく見られる症状

  • 咳をする
  • 呼吸が早い、荒い
  • 散歩中に立ち止まるようになった
  • 苦しそうにしている
  • 運動を嫌がる
  • 疲れやすい
  • ふらつく

対応疾患

心臓検診(健康診断)、心雑音の精査、⿇酔前心臓検査、先天性心疾患(動脈管開存症、肺動脈狭窄症など)、後天性心疾患(僧帽弁閉鎖不全症、肺高血圧症、心筋症など)、不整脈、フィラリア症、血栓症、心臓CT検査、心臓カテーテル治療、ペースメーカー設置術など

循環器科専科診療の開設日

開設日:2ヶ月に1度

循環器科専科診療の開設日はトップページの新着情報からご確認いただけます。
開設日をご確認いただき、お電話にてご予約ください。

だて動物病院
0866-90-0567

担当医のご紹介

日本獣医循環器学会 獣医循環器認定医

鈴木 亮平 獣医師 博士(獣医学)
阿美古 健

担当医プロフィール

役職
  • 日本獣医生命科学大学 獣医内科学研究室・講師
  • 日本獣医生命科学大学付属動物医療センター・循環器科
ご挨拶
                   

循環器科の専科診療を担当します、鈴木亮平と申します。
我々が共に暮らす犬や猫は、実は心臓病が多いんです。けれど、動物は症状を話してくれないですし、初期ではあきらかな症状がなく見過ごされているケースもあります。また心臓は胸の中にある臓器で、なかなか検査しづらい現状があります。循環器科の専門診療では、心臓病を心配する若齢から高齢のわんちゃん、ねこちゃんまで幅広く対応します。
また循環器専門の獣医師がさまざまな検査を適切に駆使して心臓の精査を実施します。心臓病が発見された場合には、各患者およびご家族と相談をさせていただき、最良の治療選択肢をご提案します。最先端の内科的治療やカテーテルインターベンション治療などの高度医療にも対応しています。
受診を希望される患者さまは当院までお問い合わせください。

循環器科で扱う病気の例

僧帽弁閉鎖不全症

心臓の中には弁があり、心臓の収縮に合わせて開いたり閉じたりして、血液が一方方向に流れるようにしてくれています。僧帽弁閉鎖不全症はその弁が痛んでしまい、身体に送られるはずの血液が逆流してしまうという病気です。咳をしたり、運動を嫌がるなどの症状が出ることが多いです。進行してしまうと肺に水が溜まってしまい、症状が進むと呼吸困難になります。

猫の肥大型心筋症

心臓は拡張して血液を溜め込み、収縮して全身に血液を送り出します。そのため伸縮性のある心筋という筋肉により心臓はできています。肥大型心筋症は、心筋が肥大し硬くなることで血液が十分に溜め込めず、送りだすことが出来なくなってしまいます。心不全、血栓症、不整脈、突然死を起こすことがありますが、無症状のこともあるため適切な検査が必要です。

心室中隔欠損症

通常、心臓は左心房、左心室、右心房、右心室の4つの部屋に分かれています。左心室と右心室を分ける壁を心室中隔と呼びますが、この心室中隔に穴(欠損孔)が開いてしまい、左心室と右心室がつながってしまう心臓病を心室中隔欠損症と呼びます。心室中隔欠損症では、欠損孔が小さい場合、治療を必要とすることはほとんどありません。欠損孔が大きい場合は心不全を起こし、呼吸が荒い、疲れやすいなどの症状が出る場合があります。そのため、欠損孔が大きい場合には、内服を行う場合や手術で欠損孔を塞ぐ治療が必要となります。

動脈管開存症

動脈管とは、胎児期に大動脈と肺動脈をつなぐ血管のことで、通常、出生後に閉鎖します。しかし、この動脈管が閉鎖しない場合、動脈管開存症となり、大動脈の血液が肺動脈へと流れていってしまい、心拡大や心不全を起こすことがあります。動脈管開存症は治療を行わなければ、診断から1年以内に64%の犬が死亡するという報告があり、非常に危険な心臓病です。治療はカテーテルを使った方法や胸を開いて直接動脈管を縛る方法があります。健康診断で心雑音がある、子犬で呼吸が荒い、他の子犬と比べて疲れやすく、成長が遅いなどの症状が見られます。

大動脈弁狭窄症

大動脈は心臓から全身に血液を送るための重要な血管です。大動脈弁狭窄症では左心室からこの大動脈への血流が妨げられ、左心室に負荷がかかる心臓病です。大動脈弁狭窄症では、大動脈弁の異常による弁性狭窄、大動脈弁以外の場所の異常構造物による狭窄、弁上部狭窄または弁下部狭窄があります。大動脈狭窄症では狭窄が軽度〜中程度の場合には症状が出ることは少なく、治療も必要ありません。狭窄が重度の場合には、疲れやすい、失神などの症状が現れることがあります。このほか、不整脈が発生することもあり、突然死を起こすこともあります。

循環器科で行う検査例

身体検査

心臓の音、心拍数、リズム、呼吸の音、呼吸数、呼吸様式などのチェックや全身状態を確認します。

レントゲン検査

心臓の状態、血管の状態、肺や気管支の状態を把握します。

超音波検査

心臓の内部構造や大きさの変化、血流などをリアルタイムで確認することができます。
この検査で診断を確定したり、病態を把握することができます。

心電図検査

不整脈の有無を調べます。すぐに治療が必要な危険な不整脈から無治療にて経過観察を行う不整脈までさまざまです。心臓の電気的な活動を診るための重要な検査です。

血液検査

心臓の治療においては心臓以外の身体の状態も把握することも重要です。心臓以外の内臓やホルモンの状態が心臓に影響を及ぼす可能性があります。特に、腎臓は心臓病の治療を行うにあたって重要な臓器であり、腎臓が悪いと心臓病の治療によっても影響を受けます。

血圧測定

血圧も心臓病の状態と関わりがあります。心臓のお薬は血圧を低下させるものもあるため、お薬による作用が適切かどうかを確認します。

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